脱サラしてパン屋を開業し閉店までした実体験を赤裸々に語る

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倉地加奈子

習い事心理アドバイザーとして習い事の講師の方を中心にビジネスを教えています。特に営業を長らくしてきた経験からセールス力が女性相手のビジネスをする上でいかに大事かということをお伝えしています。女性らしい自立を目指したい方を本気で応援したくて。ブログを楽しんでいって下さいね♪ 特技:クライアントさんの教室の高収益化。

私は会社員を経験し脱サラ、自宅パン教室で起業、
その後パン屋さんを開業する機会に恵まれました。

パン屋さんは諸事情により
2年で閉店しなければいけなかったのですが、
でもあの2年間は自分にとっても勉強になりましたし、
今の働き方の礎を作ってくれた期間
でもあります。

そこで今回は脱サラしてパン屋さんを開業、
2年で閉店するまでに感じた赤裸々な率直な感想、
実態、パン屋経営サイドから見た、
パン屋を開業することについての実態についてお話ししてみようと思います。

とにかくお金がかかるパン屋さん開業

パン屋さん開業をしようと思った時、
まずは考えなければいけなかったのが、
“開業にいくらかかるのか?” の計算作業でした。

パン屋さんは最初に言っておくと、
数ある外食系のお店の中でも特にお金がかかる部類に属します。

パン屋さんのやり方にもいろいろあって、
お店の中には家庭用のオーブンを複数台使って、
それほどパンの量も焼かず細々と
運営されているいらっしゃいます。

しかし、“普通に” パン屋さんをしようと思ったら、
かなりのお金がかかってきます。

なぜなら、パンを焼くための専用機械はかなり高額だからです。

業務用パン用オーブン

まずはこれがないとパン屋さんができない機械、パン用オーブン

新品で買えば300万円とか平気でします。

業務用オーブンにもいろいろな種類があり、
物凄く高温で焼くことに対応しているもの、
サイズ、段数、ほんとピンキリです。

こだわればきりがありませんが、
どれを選んでも、“結構ないい車が買えてしまう金額” になってしまいます。

値段ゆえに当たり前ですが、
業務用パンオーブンで焼いたパンは焼き上がりが違います。

家庭用のオーブンがいくら頑張っても
業務用オーブンで焼いたパンには敵いません。

(ちなみにスーパーで買った超熟などの市販の食パン。
業務用オーブンでトーストして食べるだけで、
どこかのホテルで出てくるようなトーストの味
になりますよ。)

パン用業務用ミキサー

パン屋さんをするとなると一度に大量の生地を
こねる必要が出てきます。

パン生地をこねる場合、“手ごね” という方法がありますが、
一度にこねられる量に限りがありますし時間もかかります。

開業前に視察したパン屋さんで、
すべてのパンを手ごねで行っているという
強者のパン屋さんが存在しましたが、
その店主の方の腕は “ボディビルダーの太さ” でした^^

このミキサーも高いんです。

新品だとはやり100万を軽く超えてきます。

業務用ホイロ

パンを焼くには生地を発酵させないといけません。

自然発酵という手もあるのですが、
パン屋さんで自然発酵を待っていたら、
効率が悪くとても追いつきません。

ですので温度と湿度が完璧に調整可能な
発酵器、“ホイロ” は必須です。

これも結構高いんですね。やはり100万とかはゆうに超えてきます。

業務用冷蔵庫・冷凍庫

冷蔵庫、冷凍庫ももちろん要ります。

これらはパン屋さんだけではなく飲食であれば、
必ず必要になってくるものですが、
パン屋さんの場合はかなり大型のものが必要とされます。

新品で揃えればやはり100万円を超える金額に。

またパン屋さんはサンドイッチを店頭に並べることも多いです。
そうなるとディスプレー用の冷蔵庫も必要になってきます。

このオープン式の冷蔵庫(蓋がなくお客さんが自由に取り出せるタイプ)が高いんです。
50万円とか平気でするから驚きです。

作業台・流し・フライヤー

これらは飲食店には欠かせないものだと思いますが、
パン屋さんでも必要です。

作業台はパンの成形、丸め直しで必要ですし、
流しは洗い物などで必ず要ります。

フライヤーはドーナツ、カレーパン系のパンを作る時に
必要になってきます。

パン屋さんは普通に飲食店をする機械に加えて
高価な専門機材が必要になるんですね。

初期費用は数ある飲食店の中でも確実に高額な部類です。

私のお店は・・

それでは私のお店ではいくらくらいかかったか?

実は私がパン屋さんを開業しようと思った時に
たまたまパン屋さんの居抜き物件が出てきて
その物件を借りることができたため、
紹介した機材を揃える必要がないというラッキーに恵まれました。

それでもお店の改装費用などで結局500万円くらいはかかりました。

また、その他の道具などを一式揃えたり、なんだかんだで、
1000万円近くはかけたでしょうか。

これが一からお店を作っていたとしたら、
この金額では済まなかったことは容易に想像できます。

とにかく激務

開業前にパン屋さんで働いてから開業したので、
わかってはいましたがパン屋さんはかなり激務です。

雇われて働いているのとパン屋さんを経営するとでは
まただいぶ違ってきます。

どんな飲食店でも大変だとは思いますが、
パン屋さんはとにかく朝が早い(いつも四時起き)ので、
そのことが肉体的負担になります。

経営をすればパンを作るだけとはいきません。
経営業務もあります。

さらに大きな注文(サンドイッチの大量注文など)が入った場合には、
早い朝がさらに早くなることもしばしばでした。

私も色々な飲食で働いてきましたが、
パン屋さんは最高部類に激務だと感じます。

このことを感じたのは年齢のこともあると思います。
40近い女性しかも子育てをやりながらの私にとっては、
自分でパン屋を始めておいてなんですが、
パン屋さん経営はかなり激務だと感じました。

とにかく低収益

パン屋さんは一個あたりの単価が上げにくい職種です。

いくら高級なパン屋さんでも一個1000円するパンばかりの
ラインナップのお店はないと思います。

ですので、一つ一つの単価が低いためある程度のバリエーション、
見栄えがする商品陳列をしないと
一人当たりの客単価をあげることができません。

私のお店でも客単価をアップさせることにはかなり頭を絞りました。

もちろん施策を打てば客単価は上がるのですが、
客単価を上げようとすると先ほどの項目の
激務が増していくところに相関性が
生まれてしまう
のがパン屋さんのキツイところです。

お店にいる時は接客の合間を見ては、
常に試作に没頭していたことを思い出します。

お客様がいつ来られても飽きないように、
定番商品の他にも来て頂く度に新鮮さをお店に感じてもらえるように。

一つ一つの商品の単価自体を上げることができれば、
また色々とやれることはあるのですが、
収益性の向上をパン屋さんで行うと
結構骨の折れる作業になったりします。

とにかく競争が激しい

私がパン屋さんをしていた期間というのは
2年余りですが、その間にも私の周りには、
3件のパン屋さんができました。

一説によるとコンビニよりもパン屋さんが多いんだとか。
(本当ですかね?パン業界では都市伝説のように言われてますが・・。)

近くにお店がどんどんできれば当たり前のように。
お客さんの奪い合いになります。

新しいお店ができるたびにお客さんの来客数は
一時的に下がったりします。

開店ブームが終わればまた戻ってくるのですが、
パン屋さんを経営するものは、
この競争社会でやっていく気構えを
最初に持っておかないといけません。

閉店の時にわかったこと

私のパン屋さんはオーナーである主人の会社の意向により、
閉店を余儀なくされました。

理由はその他にもあったのですが、
パン屋さん自体の売り上げは順調でした。

何はともあれパン屋を閉めることになったのですが、
お店を閉める時というのは、
業者さんに道具などを引き取ってもらう必要があります。

パン業界にはパン・製菓関連の機械のメンテナンス屋さんがあり、
その業者さんにお店にある機械を
引き取ってもらうように連絡したのですが、
その時の担当の方の反応が意外でした。

私としては、

「なぜ辞められるのですか?」

と聞かれるのかと思ったら、
あたかもそれが当然のごとく、

「それではいついつに機械を搬出に伺いますね。」

と当たり前のように答えらてちょっとびっくりしたので、
その理由を聞いてみると、

「最近は私のところに電話がかかってくるほとんどが、
お店を辞めたいという電話ですから。」

という答えが返ってきました。

それほどお店を閉める方ばかりだということですね。

設備投資も大きく、労働も激務のパン屋さんが
どんどん辞めていっている。

そんな現実があるみたいです。

それでもパン屋さんを開きたいなら

私が書いてきたことは私自身が経験してきたことで、
パン屋さんを開業してお店を閉めるまでに率直に感じたことです。

少しネガティブな言葉ばかりになってしまいましたが、
だからパン屋さんはやめておいたほうがいいよと
言いたいわけではありません。

私が2年という短い間でしたがそれでもパン屋さんを
経営することが苦でなかった理由は、
何よりもパン作りが好きだったから
です。

生地に触れていることで幸せを常に感じ、
自分の焼いたパンで誰かが喜んでくれることが生きがいだったからです。

私が経験したことは事実としても
パン作りに情熱さえ持っていれば続けられるし、
パン屋さんという仕事は素晴らしい仕事だと思います。

まとめ

パン屋さんを実体験したものとしてちょっと正直に書いてみました。

どんなことでも同じだと思いますが、
何かを始めるときには、これから起こりうる大変だと言われることよりも、
それを上回る情熱を持っていることが重要なのではないか?
と思います。

だからパン屋さんを情熱を持ってこれから始めようと
されている方を私は応援します。

普段はあまりネガティブ面は話さないのですが、
パン屋さんに関しては開店から閉店までを経験したものとして、
あえて実情と少しネガティブ面をお伝えする責務を感じ、
今回少しお話ししてみました。

パン屋さんの開業を考えられている方、
将来的に独立を考えられている方の少しでも参考になったのなら幸いです。

最後までお読み頂き有難うございました。

こちらの記事にも女性がパン屋さんを経営してみた体験談を赤裸々に書いています。
あわせて参考にしてみてください。

女性がパン屋を経営すると確実に無理が出るこれだけの理由

2017.07.18

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